UTMは次世代ファイアウォールとも呼ばれ、日々進化する攻撃者の手口に対抗するための有用な機器として注目されています。次世代ファイアウォールとはどういうもので、どのような機能が搭載されているのでしょうか。この記事ではその主な機能をご紹介します。
1.巧妙化と進化を続けるマルウェアへの対抗
マルウェアは日々進化し、企業内ネットワークを情報漏洩リスク、信用リスクにさらします。特に昨今のマルウェアはMITB(Man in the browser攻撃)など既存のウイルス対策ソフトでは対応しきれない可能性が有る攻撃を仕掛けてくるため、その対策は急務です。
UTMはその機能として、ファイアウォール機能、ウイルスメール防御、スパイメール防御、webウイルス防御などの基本機能を備え、企業ネットワークを攻撃者から守ります。
2.無線LANのセキュリティ対策
企業で利用されるデバイスはパソコンにとどまらず、タブレットやスマートフォンなど無線LANを利用するデバイスが増えています。さらにウェアラブル端末の導入などこの流れは今後も続くでしょう。そのため無線LANのセキュリティ対策は必須と言えます。
UTMは無線LANセキュリティ機器とシームレスに連携し、そのセキュリティを確保します。つまり無線LANセキュリティ機器との連携とタブレットやスマートフォンのセキュリティポリシー遵守をUTMが一貫して実現する機能を備えています。
3.ネットワークセキュリティの可視化により迅速な対応を可能にします
セキュリティの監視はファイアウォールやウイルス対策ソフトのアラームに頼ることが一般的です。そのためアラーム鳴動後、セキュリティログやアクセスログなどを解析するといった運用のため対応遅延の発生が考えられます。
UTMはネットワーク可視化機能を備えているため、することによりリアルタイムのトラフィック監視や監視者、役職者のレベルに応じたログの詳細レポートの作成、クライアント端末情報やアプリケーションの利用状況、ログレポート分析機能などネットワークアクティビティを可視化し、監視レベルを向上させます。
4.仮想環境へ導入し効率的な運用を実現
UTMはネットワークを仮想環境に導入することができます。現在、電気容量や運用コストを考慮して仮想化技術を導入する機会が増えています。
UTMは仮想環境に対応した機能を備えているため、仮想環境へ柔軟に導入することができ、さらにセキュリティレベルを向上させます。
以上のように、進化するセキュリティに対抗しながら、無線LANへのセキュリティ対策、セキュリティの可視化、仮想環境への導入を実現し、業務の効率化や運用コストの削減を実現する機能を備えたセキュリティ機器と言えるでしょう。